・「美姉妹ダブルレイプ」/海堂剛/フランス書院
美姉妹ダブルレイプ! (フランス書院文庫)

昔手放したものの、いつまでたっても後悔が残ってついつい買ってしまったもの。
このひとの作品はこれ以降、どれを読んでも同じツクリになっているので、続けて読む気にならなかったり。
つまりは「美女美少女を強姦で牝奴隷に仕立て上げたものの、淫乱で絶倫になってしまって身が持たないぜこん畜生」なのである。どの作品も。
こういうのも様式美とかいうんでしょうか。


・「蓬莱学園の疾走!」/米村孝一郎/角川書店
蓬莱学園の疾走! (ドラゴンコミックス)

こちらも古本屋でみかけて、ついつい懐かしさのあまりにゲットしたもの。もしかしたら、自分の部屋の本の山のなかに埋もれてあるかもしれないのに。
蓬莱学園*1といえば「なんでもありの巨大学園モノ」の域を突き詰めたまさに“究極の一”であり、今を持ってしてもコレを越えることは不可能に近かったり。
それも当然で、この作品は一人の天才的なマスターが創作したものではなく、学園モノ、冒険モノ、軍事モノといった各分野に突出したマスターと、海千山千の職人たち*2が灰色桃色の脳細胞をフル回転させて仕立て上げた化け物なのである。
今尚、資料的価値が高いのに、ネット上にその痕跡を辿ることが困難となっているのは、運営していた遊演体*3が消滅してしまったこと、それ以前に蓬莱学園のメインに携わっていた人物*4遊演体から脱退*5したこと、コレに伴って著作権などの問題から公的に「蓬莱学園」に関する作品を継続できなかったことと、「蓬莱」が一番熱かった時代、つまり89年から90年にかけてはインターネットが日本ではまだ黎明期であり、常駐接続なんぞ夢のまた夢で関連資料がウェブの中に投入されていた過去を期待するのには無理があるのだ。残念なことに。
十年、いや五年は世に出るのが疾過ぎた作品。

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